最近の保護者たち(1)

最近、仕事の都合で夕方、小学校を訪ねた。

丁度、学校の終わった時間に重なっていた。


学校の駐車場が車でごったがいしていて、

今日は、学校で何かあるのかな、と思っていたら、

全ての車が、子供たちのお迎えの車であった。

駐車場にも入りきらず、道路にまで車はあふれ返っていた。


その駐車場では、次々と車が入れ替わり、

次々と子供をのせて出て行った。


その光景を見て私は呆気に取られてしまった。

ただただ驚いてしまった。


私たちが子供の頃には、こんな光景はなかった。


私たちが子供の頃は、雨であろうが、雪であろうが、歩いて帰った。

母親が迎えに来るなんて事はなかった。

迎えに来てくれるのは台風の時だけであった。

それが当たり前であった。

毎日、学校までの往復5キロ必ず歩いた。

土曜日も学校だったから、週に6日必ず5キロ歩いた。


今の子供は、歩かないのであろう。

あの駐車場の様子では、毎日迎えに行っているのであろう。

親たちは何を考えて迎えに行っているのであろう。

何も考えていないのであろう。


私が子供の頃は、毎週30キロ歩いた事になるが、

今の子供たちは、毎週12.5キロしか歩かない事になる。

この距離だけでも、差は大きい。

今の子供と当時の私とでは、

体力の差は歴然であろう。


そして何より、

『自分の足で歩いて帰るんだ。』

『自分の足で歩いて帰らなければならない。』

自然とそういう気持ちを心の中で養ってきた事が重要である。

今の子供は、困ったからママを呼ぼう。

転んで怪我したからママを呼ぼう。

と考えてしまうだろう。


私が子供の頃は、帰り道転んで怪我しても、その辺の家に断って

水道を借りて、傷の泥を落としたら、そのまま家に帰ったものだ。

そして家に帰るころには、傷は塞がっていた。


困っていても周りは何もしてくれない。

困ったら自分で解決しなければならない。

昔は自然とこの事を身に着けて行った。



迎えに行っている車を見て、その子たちの将来が心配になった。







右寄りに生きる

右寄りな思考から、人生を考える。

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