最近、仕事の都合で夕方、小学校を訪ねた。
丁度、学校の終わった時間に重なっていた。
学校の駐車場が車でごったがいしていて、
今日は、学校で何かあるのかな、と思っていたら、
全ての車が、子供たちのお迎えの車であった。
駐車場にも入りきらず、道路にまで車はあふれ返っていた。
その駐車場では、次々と車が入れ替わり、
次々と子供をのせて出て行った。
その光景を見て私は呆気に取られてしまった。
ただただ驚いてしまった。
私たちが子供の頃には、こんな光景はなかった。
私たちが子供の頃は、雨であろうが、雪であろうが、歩いて帰った。
母親が迎えに来るなんて事はなかった。
迎えに来てくれるのは台風の時だけであった。
それが当たり前であった。
毎日、学校までの往復5キロ必ず歩いた。
土曜日も学校だったから、週に6日必ず5キロ歩いた。
今の子供は、歩かないのであろう。
あの駐車場の様子では、毎日迎えに行っているのであろう。
親たちは何を考えて迎えに行っているのであろう。
何も考えていないのであろう。
私が子供の頃は、毎週30キロ歩いた事になるが、
今の子供たちは、毎週12.5キロしか歩かない事になる。
この距離だけでも、差は大きい。
今の子供と当時の私とでは、
体力の差は歴然であろう。
そして何より、
『自分の足で歩いて帰るんだ。』
『自分の足で歩いて帰らなければならない。』
自然とそういう気持ちを心の中で養ってきた事が重要である。
今の子供は、困ったからママを呼ぼう。
転んで怪我したからママを呼ぼう。
と考えてしまうだろう。
私が子供の頃は、帰り道転んで怪我しても、その辺の家に断って
水道を借りて、傷の泥を落としたら、そのまま家に帰ったものだ。
そして家に帰るころには、傷は塞がっていた。
困っていても周りは何もしてくれない。
困ったら自分で解決しなければならない。
昔は自然とこの事を身に着けて行った。
迎えに行っている車を見て、その子たちの将来が心配になった。
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