先日、私の息子の保育園でO-157の感染者が出たので、
保護者説明会に行ってきた。
保育園は9月1日に1人目の感染者を確認し、そのクラスのみにお知らせを配り、
感染者が園児から出た事を伝えた。
その後9月の25日27日に、2人目3人目の感染者が出た。
そして、感染者が複数人出たため、
保健所は、その保育園の園児でO-157の感染者が3名いる事を発表した。
そして9月28日に全国ネットのTBSとテレ朝でニュースになった。
その保育園に子供を通わせる保護者たちは、そこで初めて知ることになった。
当然、保護者たちは保育園に確認を取ったが、
保育園の職員たちは、みな曖昧な回答であった。
保護者たちの不信感は募り、大きなクレームになり、
保育園側から、保護者説明会を開くという連絡網がきた。
私は、今回のO-157の騒動に少し違和感を感じていた。
まずその保育園は新築で、私も何度か行事で行ったが
とてもO-157が発生するほど不潔には見えない。
今回のO-157と先日のデリシャス(群馬埼玉のスーパー)のO-157の事件に
関連性があるのではないか、と考え、その事件について少し調べてみた。
8月の中ごろに、埼玉県群馬県のスーパーデリシャスでポテトサラダを
食べた方が、O-157に感染した。感染者は22名であった。
そして3歳の女の子が亡くなる、という事件であった。
その後デリシャスでは、あの店は不衛生であった。
トングの使い回しが悪かったんだ。
手袋をしたまま、レジ打ちをしている人がいた。
残った惣菜を次の日、弁当に入れていた。
などなど、相当な誹謗中傷があった。
そしてデリシャスは、営業再開したが、
客足は伸びず、全店閉店に追い込まれた。
ここまでは、私も知っていた。
しかしこの事件には続きがあった。
デリシャスの感染者の後に、全国でO-157の感染者が確認されたのである。
全国で感染者が144名確認されたのである。
そして、そのほとんどの人のO-157の型が一緒だったのである。
デリシャスが不衛生だったから、O-157が発生したのではなかったのである。
もっと別の所に、発生源があったのである。
発生源は、原材料であったのではないかと考えられている。
例えば、ハムやリンゴにO-157の菌が付着していたのではないか、と考えられる。
O-157は75°以上に加熱しないと、死滅しないので、
ポテトサラダを製造する過程では、O-157を除去できない。
どんなに衛生的な環境でも、O-157は除去できない。
今回の事件、デリシャスには責任がなかったのである。
責任は、原材料の製造会社にあったのである。
それでも、デリシャスは閉店を余儀なくされてしまったのである。
そうすると同じように原材料に付着していた場合、
その保育園には全く責任が無いことになる。
厚生労働省は、144名の感染者が発生し動き出しました。
何を行ったかと言うと、聞き込み調査である。
感染者すべての人に、発症から10日間をさかのぼり
どこに行ったか、
何をしたか、
動物との接触はあったか、
プールには入ったか、
何を食べたか、
今更、昔の事を聞かれても記憶は曖昧であろう。
発生源を突き止める事は、不可能であろう。
ここまで調べてから、保護者説明会に参加した。
たぶんここまで調べて参加したのは、私だけであろう。
私は、表面だけ見て騒ぎたてると、
分かっている人から見ると馬鹿に見えるので、
それはとても恥ずかしいので、
なるべく物事を深く理解してから、発信するようにしている。
案の定、その説明会には、顔を真っ赤にして怒る保護者が何人もいた、
O-157の特徴も、感染経路も、何も理解していないのに怒っていた。
質疑回答で、私の番になり、
上の内容を保護者達にも教える意味を込めて分かりやすくしゃべった。
今回の事件、保育園には全く責任が無いのかもしれない。と伝えた。
保育園はいつも一所懸命、子供たちの面倒を見ている。
私は、保育園を擁護するつもりで参加していた。
しゃべり終わった所で、
説明会にいる意味が無くなったので、
嫁に帰って飯にしようと言ったが、ダメだと言われた。
今回、説明会に立ち会える貴重な経験をさせてもらった。
O-157にも少し詳しくなった。
デリシャスの事件の真相も理解できた。
他の人は、この説明会で何を得ただろう。
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